ガンダムはモビルスーツですから、基本的にしゃべることはありません。これまでの長い歴史の中でも、しゃべるガンダムは登場しませんでした。ところが『機動戦士ガンダム』で一度だけ、ガンダムがしゃべったことがあったんです。はたしてその理由とは?

形式番号MAX-03。月面で用いられていた移動式対地攻撃兵器ルナタンクを元に開発されたモビルアーマー。地上での運用に際し、ホバーエンジンやミノフスキー・クラフトなどを搭載して飛行可能となった。8基のメガ粒子砲とアッザムリーダーが武器。2機が作られ、そのうちの1機ガンダムと交戦した。
危機を知らせてくれたガンダムの言葉⁉
ガンダムがしゃべった問題のシーンは、第18話「灼熱のアッザム・リーダー」。ジオン軍のモビルアーマー、アッザムとの戦いの中で、アッザムリーダーを散布されたガンダムは、装甲の表面温度が4000度にも達するというピンチに陥りました。そこでガンダムは突如として、「パイロット及び回路保護の為、全エネルギーの98パーセントを放出中」としゃべったのです。
アッザムの機体底部に搭載された武器。敵機をワイヤーで囲い込み、カプセルに封入された「リーダー」という粉末を散布。ワイヤー内に電磁波を流すことで、4000度の高熱を発生させ、敵機を行動不能にさせる。マ・クベによればザクを行動不能にすることができる装備だが、耐え続けるガンダムを見て驚嘆していた。
突然のガンダムの発言、そのときアムロの反応は?
アムロがガンダムの発した言葉に対し、「98パーセント? それじゃあ動けない」とごく普通にリアクションしています。我々にとってはガンダムがしゃべるのは珍しいのですが、アムロにとってはごく自然なことだったようです。
後にも先にもガンダムがしゃべったのはアッザムとの対戦の一度だけ。つまりガンダムを極限までピンチに追い込んだ存在はアッザムだけといえるかもしれません。恐るべしアッザム……。