Ξガンダム(クスィーガンダム)のデザイン、富野由悠季監督はチェックしていなかった⁉

閃光のハサウェイのうわさ
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大ヒット中の『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』。全体的に漂うリアルな雰囲気はもちろん、登場するメカのかっこよさも話題を呼んでいます。メインメカのΞガンダム、ペーネロペーともども、これまでのガンダムのメカニックデザインにはない、異形ともいえる複雑なデザインなのが新鮮です。しかもこのデザイン、ガンダムの生みの親である富野監督が、まったくチェックしていなかったらしい? はたして噂の真相は?

Ξガンダムってどんなモビルスーツ?

アナハイム・エレクトロニクス製最新鋭モビルスーツ。反地球連邦運動の秘密結社マフティー・ナビーユ・エリンが、アデレート会議襲撃に用いるために、アナハイムへと発注したもの。「Ξ」(クスィー)という名称は、アムロ・レイが搭乗したνガンダムの後を継承するという意図が込められいてる(ギリシャ文字のνの次はΞ)。最新の第5世代に分類されるモビルスーツで、同じくアナハイム・エレクトロニクス社製のペーネロペーとは姉妹機にあたるが、Ξガンダムはミノフスキー・フライト・システムを内蔵するなど、より先進的な機体といえる。

デザインを手掛けたのは森木靖泰氏

森木氏は、1984年に『星銃士ビスマルク』のメカニックデザインでデザイナーとしてデビュー。『ガンダム』に携わるのは『閃光のハサウェイ』が初めての経験ということでした。そのため、これまでのガンダムシリーズにはない、新たなイメージのデザインが誕生したのでしょうね。

富野監督はデザインをチェックしなかった?

通常なら商品にもなる主役メカデザイン、しかもガンダムともなれば、監督の厳しいチェックが入るはずです。しかし……

カトキ:富野さんとは打ち合わせをしなかったんですか?

森木:担当編集さんとのやりとりのみでした。最初、富野さんからチェックが入るかなと思っていたんですが、まったくなかったですね

引用:『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』スペシャル対談 森木靖泰 × カトキハジメ

驚くことに富野監督はデザインをチェックしなかったようですね。おそらくこれは『閃光のハサウェイ』が小説のみで、アニメ化を想定していない作品であったことが大きかったのでしょう。つまり、ガンプラの商品化や、動画として動かすことを考慮しなくてもOKだったので、ある程度複雑なデザインが上がってきても大丈夫だったということでしょうね。

メカニックデザイナーの森木さんはΞガンダム、ペーネロペー、メッサー、グスタフカールの4体をデザインしたそうですが、1体もチェックはなかったそうです。

ただ、編集者からは「ファンネル・ミサイルを装備している」と「ミノフスキー・クラフトで飛行する」という2点の発注があり、それを反映させた形になりました。これは本編の内容からフィードバックされたものと考えられます。


進化するΞガンダムのデザイン

小説でデザインされた後、特に商品化などの動きがなかったΞガンダムですが、2000年にゲーム『SDガンダムGGENERATION-F』に登場することになり、森木氏によってデザインがリニューアルされています。驚くことにこれまでに背面図や武器などの設定はなかったそうで、この機会にようやく描かれることとなりました。その後もデザインのリファインが続けられます。

  • 2005年、カトキハジメ氏のリファインにより、フィギュア『GUNDAM FIX FIGURATION』第25弾として初の立体化。オデュッセウスガンダム・ペーネロペーとのコンパチブルモデルとしてデザインされた。
  • 2012年、アーケードゲーム『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト』のために森木氏がデザインに加筆。オーダーを受けて、新規にミサイルポッドが追加された。
  • 2013年、カトキハジメ氏のリニューアルデザインによるフィギュア『ROBOT魂』が発売。
  • 2021年、カトキハジメ氏により、映画版としてリファインデザインされた。
あらためてデザインの魅力に注目される!
 

小説発売当時には、立体や映像が考慮されていなかったというΞガンダム。ですが30年の時を経て、徐々にフィギュアや立体化が行われることとになりました。プラモデルも人気ということで、時代を超えてそのデザインの良さが評価された形となりました。

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